Smile With You TOP >> 被災地報告 >> 2011年9月19日 活動報告
2011年9月19 被災地報告
平成23年9月19日被災地訪問で感じたこと
今回は、いままでの訪問とは異なり、仮設住宅をまわらずに、NPO団体JENの今井さん、ISHINOMAKI2.0の松村さんとお話をさせて頂きました。9月中には仮設住宅に移りきるということで、JENの今井さんとは、仮設住宅に入ってからの支援にどのように取り組んでいくのか?ということを中心にお話させていただきました。
そこで上がった議題は、個々のニーズにどう対応するか?心のケアをどのようにしていくのか?冬の寒さ対策にどうのように対応していくのか?などで、まだまだ問題は山積みのように感じました。
やはり、仮設住宅に入ったことでニーズが一人一人異なるようになり、その全てのニーズを拾い上げ、応えていくには、より細かく密着した支援にならざるをえないと思われました。そのような状況を考えると、やはり私たちのように遠く離れた場所にいるボランティア団体には、現実として距離的問題、時間的問題などが存在しており、その結果被災者・被災地とのタイムラグは避けられず、支援が後手後手にまわってしまうという悪循環に陥りやすいのだと認識させられました。時間的、距離的な問題が、東京など被災地以外からのボランティアの継続性やモチベーションの維持に大きく関係していることは明白です。しかし、東京に住んで生活している以上この問題は解決されません。そこで、切り口を変えて東京で被災地に対して出来るボランティアはないのか?と考えた時に、被災地以外の人たちが自分たちの地域で参加できるボランティアがあれば、この問題の解決の一助となるのではないか?と帰りの車の中で考えていました。
ボランティアで被災地へ行くと、様々な人たちに出会うことが出来ます。これは、普段歯科医院という非常に狭い空間で仕事をしている私にとって、ボランティアに行かなければ一生経験できなかったものと考えています。
今回、私たちは今井さんに無理なお願いをして、すぐにISHINOMAKI2.0の松村さんと会わせて頂きました。東京ではこんなことはまずあり得ません。ボランティアとは、被災者と支援者がつながるというだけでなく、支援者同士もつながっていくものであると、実感しました。私たちが生活している東京では、人と人のつながりが希薄になっており、他人とある一定の距離を置いて生活をしています。良くも悪くも“個人主義”や“自由”が優先されていると言えます。しかし、被災地でお話を伺っていると、人と人のつながりが東京に比べ濃密に形成されているのがわかります。(これは、東北と言う地域の元々の特性かもしれません。)そして、本来人はこの様にあるべきなのではないか?とも考えさせられてしまいました。人とのつながりと人との距離感は人それぞれであることは、十分理解していますが、それでも今の東京は希薄で遠すぎる関係なのではないかと思わずにはいられませんでした。
北村良平