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2012年6月24 被災地報告
平成24年6月24日 被災地訪問から感じたこと
仮設住宅に訪問させていただくのは今回で2度目でした。
今回の仮設住宅は総合運動場の中にあり、子供たちの遊ぶ公園、お年寄りたちのゲートボール場がみられるほかに、テニスコートや野球場も見られました。以前訪問させていただいた仮設住宅に比べると、とても過ごしやすそうな環境でした。仮設住宅には玄関にお花を飾られているお家がたくさんあり、仮設住宅のなかを歩いていると可愛らしい犬をみつけ、その飼い主の方とお話しをさせていただきました。すると驚くことに、ご自宅に誘っていただきました。
仮設住宅のお家の中に上がらせて頂くのは初めての経験でした。ご夫婦のお二方と、もう一人、仮設住宅の相談コーディネーターをされているという方とお話しができました。お部屋の中にはお花が飾られていて、とても綺麗にしていらっしゃいました。
しかし、最も私の印象に残ったものは子供の大きな写真が二枚飾られいて、その近くに可愛らしい人形がいくつも飾られていたことでした。私は人形に話をふれることはできても子供さんの事に話を向けることがどうしてもできませんでした。向ければ話をしてくださるのか、もしくは触れないでほしいと反応されるか考えあぐねて結局触れることができませんでした。
そんな自分がとてもなさけなく思いました。ただ単に私の勇気がなかったのだと思います。
もし自分が同じ立場ならどうだろうと考えてみました。同じ被災者で痛みがわかる方に話しを聞いてもらうのも一つですが、違う立場の私のようなものに話をしてみたいと思う人もいるのではないかと思います。そのような方に少しでもお話を伺えたりするのでも いくらか役にたてないでしょうか。そして被災者の方に自分たちを少しでも気にかけている人がいるということを感じてほしいと思います。手を伸ばせば、声を上げれば、届くと思ってほしいです。そのためにもまた参加したいと思います。今度は少し勇気を出して。

また、ヘルスケアプロジェクトとして健康相談会を集会所で行わせていただきましたが、私が仮設住宅の中を歩いて声をかけた中には、ご主人の具合が悪く面倒を見ているから集会所には行けないのとおっしゃる方もいました。集会所だけでなくこちらから出向き少し声をかけて歩いてみるのもよいかもしれません。
仮設住宅の相談・コーディネーターの方は「東北を気にかけてくれて本当にありがたい。今回の事は関東にも起こり得るのだから是非今後の参考にしてほしい。今後は仮設住宅から余裕があり出ていける方、高齢・病気だったり経済面で残る方に分かれていくだろう。その対策も必要になる。」とおっしゃっていました。東北は復興途中です。東北の今を一人でも多く知ることで注意をむけられ改善の手をうてるのではないでしょうか。


 最後に、大川小学校など被災した地区を見に行きました。大川小学校を最初に見に行ったときの衝撃は忘れられません。2階の建物の天井まではがれていました。建物のさらに上の山肌に印がつけられており、そこまで水面が来た印だそうです。その場でそれを見ただけで私の乏しい想像力ですらイメージがわきました。その場に長くいる事が私にはできませんでした。一緒にいた人は泣き出した人もいます。
他の被災地に行った時も、ここのどこに逃げ場があるのだろうかと愕然としました。実際にその場所に行ってみなければわからないことがあるのだと痛感しました。テレビで見ていたものと同じですが、全くの別物です。これは遠い地で起きたことではなく、その場に行けば自分の中で現実になります。自分に何ができるのか、何もできないのではないだろうか、と思ってしまうより、知ることがまず大切ではないでしょうか。ぜひ足を運んでみてください。

被災地の方々に一刻も早く立ち直ってほしいと心から願います。
木部理恵